The reading span test and its predictive power for reading comprehension ability.
Friedman, N. P., & Miyake, A.
Journal of Memory and Language, in press.


この研究の主要な目的は以下の2つ:通常利用される作動記憶スパン課題であるリーディングスパンテスト(RST)の,実施方法による尺度妥当性への影響を測定することと,この課題における処理と保持の関係性を調べること,であった.第一の目的に関しては,実験者管理のRSTと被験者管理のもので信頼性は等しく,同じタイプの方略を生じさせたが,被験者管理形式で方略が利用されたことでかかった余剰時間によって,読解能力や言語性SATとの相関が低下した.第二の目的に関しては,文の処理時間は保持能力と関連があるものの,RST得点と理解の指標との関係を媒介していなかった.従って,RSTが実際は何を測定しているのかの説明に関して処理に焦点をおいた理論では不十分といえる.