「こんばんは。」

いつも礼儀正しく挨拶する,そういう生まれたときからの『育ちの良さ』に好感を抱いたんだと思う。付き合い出してからもう3ヶ月くらいになろうか,という時期なのに玄関先で靴を揃えながら,独り言みたいに小さな声で言っている。無意識に言っているのか,それとも照れ臭くて言っているのか,そこまではまだ分からないくらいの時期。

「そろそろなくなるころだと思って,買ってきたよ?」

と彼女が差し出したのは,スターバックスの紙袋だった。最近憶えてくれたみたいで,何も言わないでも深炒りブレンドの豆を選んでくれる。ゴールドコーストブレンドスマトラ。こういう何も言ってないのに自分の好みを理解してくれることは,ささやかだけれどとても嬉しい,とやっぱり面と向かっては言えなくて「うん,ありがと。」と呟くようにだけ返事して。でも,その代わりと言っては何だけれど,私も彼女の好みをちゃんと知っている。彼女は珈琲が嫌い,ということを。私が麻薬みたいに“あたたかい飲み物”といえば“スタバの豆を使って自分で入れたブラック珈琲”しか嗜まないのをそばで見ていて,苦手だということを言い出せなくて,一生懸命付き合ってくれていることを。だから私もあなたのために,あなたがやってくる週末だけは,ちゃんとミルクとフレーバーのついたガム・シロップを用意している。何も言わないけれど。








_| ̄|○  【自己嫌悪中】  _| ̄|○

…あーやっちまった,つい欲求と理想をかけ合わせた妄想を書いてしまった。これだけはやるまい!と思ってたのに。なんで30近くにもなってこんなプラトニック童貞臭い話を書いてしまったんだろう。かるく死にたい,うん(まぁ載せますが)。



今日のニッキで言いたかったことは,①珈琲豆が無くなったので買いに行こうと思っていたけれど結局週末に都心に出かけなかったので誰か(もはや彼女とかでなくても全然構わない)買ってきてくれると嬉しいな,ということと,②そもそもこの地方都市にもスタバが欲しい,という2点です。早くこの街を出ていきたい,えぇ。