Interference effects from divided attention during retreival in younger and older asults
Fernandes, M. A. & Moscovitch, M.
Psychology and Aging, 2001, 18, 219-230.

筆者らは注意分割条件下において,同時課題の材料タイプによって検索がどのような影響を受けるのか,さらに加齢によって記憶における多大な干渉効果が生成されるのか,について検討した.若年者/高齢者は,互いに無関連な単語リストを完全な注意の下で学習し,その(記銘)単語の有生性判断課題(animacy decision task)または数字に対する奇数同定課題(odd-digit identification task)のいずれかを遂行しながら単語の再生を行った.有生性の妨害課題は検索に大きな干渉を与え,その効果量は若年者と比較しても高齢者で増幅しなかった.奇数同定の注意分割は十分に大きな干渉効果を生成しなかった.これらの知見は記憶の成分−処理モデル(component-process model)を支持し,検索時における注意分割から干渉のリソース・モデルへの問題点を提起した.