Inhibitory control over no-longer-relevant information: Adult age differences

Hasher, L., Quig, M. B., & May, C. P.
Memory & Cognition, 1997, 25, 286-295.


Hartman and Hasher(1991)は,若年者と高齢者が一連のhigh-cloze文の最後の単語を産出するガーデンパス課題を利用した.文の終末単語を想起するという教示の下で,実験には(先行研究で)産出された単語が新規の想起単語に交換された判定文が含まれた.潜在的なプライミング課題を用いて,実験1では基本的な知見を再現した:若年者は新規のターゲット単語でのみプライミング効果が現れたが,高齢者は新規単語・産出単語どちらもプライミング効果が現れた.二つの実験から境界条件が調査された.新規ターゲット単語へ解釈させる文を付加することで,高齢者もターゲット単語のみへの限定したアクセスが可能となった.新規ターゲット単語の導入に続いて付加的な時間供給を行なっても,限定的なアクセスは可能にならなかった.多くの(処理)時間でなく特定の情報が,記憶からの近接した過去(情報)を消去するための非効率的な(inefficient?)抑制機能に必要とされる(※本文未読).


cloze=クローズ法の,穴埋め式の